2月29日の金相場の急落が話題になっています。 このグラフは2月29日から3日間の金相場の動きを示してものです。 グラフの青い線が29日の動きで1790ドル近辺からバーナンキFRB議長の議会証言を境に70ドル近く急落し、その後1700ドルを一時割り込んでいます。 その後3月に入っても安値近辺での取引が続いています。この背景には議長がQE3について直接的な言及をしなかったために、これ以上の金融緩和はないと見て、更なるドル安はないとの見方が増えたためだと見られます。
このグラフはここ一年のロンドン金相場の動きです。 200日移動平均線は一貫して上昇していますが、昨年夏の400ドル近い急騰の後、8月から9月にかけて
300ドル急落、又12月はじめにも250ドル近い急落をしています。
このグラフで特徴的なことは昨年9月高値を1番天井とすると、10月高値が2番天井、2月高値が3番天井でいずれも前の高値を下回っていることです。
株価のほうはニューヨークが13000ドルを目前に足踏みながら強ぶくんでおり、も日経平均も9750円前後でもみ合っているものの、相変わらず当落レシオ(25日移動平均)が134%と買われすぎの水準を維持するなど、諸指標は警戒水準を超えて推移しています。
為替相場は先週も書いたようにドル高円安の動きが続いており、今後の日本株も過熱感を意識しながら押しそうで押さない推移が予想されますが、上の金相場の急落が気にかかっています。
3月5日にはISM非製造業景況指数が、9日にはアメリカの雇用統計の発表が予定されています。 金相場の動きは、このところの一本調子のドル円と株式相場の動きがこのあたりで大きく動く前兆のように思えてなりません。
なお私はFXや商品相場には手を出していませんし、株式に関しても個人的感想を述べているだけですので、実際の取引は自己責任でお願いします。