電気料金の単価が高騰しています。 東京電力は今年4月から更に3割値上げすると経産省に申請しています。

すでに電気料金単価はもっとも安い電化上手プランのの深夜料金でも15.12円/kWhとなっており、2023年度に新規に太陽光発電を開始した家庭のFITによる販売単価である16円とほぼ同じになっています。

いまや電化上手の新規契約はできませんから平均的な電力契約だと仮定すると、買電単価は平均27円となり、FITの売電単価16円を遥かに上回っています。

ということは太陽光発電パネルを設置していくら天気が良くて発電してその殆どを売電しても、昼間にFIT単価で16円で売る一方、電力会社から単価27円で買うわけですから、電力会社に売電する意味が全くないことになります。

これでは太陽光発電設備の償却ができないどころか、電力会社のために高い金を出して奉仕していることになります。つまり今一般家庭で太陽光発電設備を導入するメリットは全く無いということです。

我が家のように高いFIT価格で買い取ってもらえたおかげで太陽光発電設備の償却が済んだ場合は別ですが、新規導入はまず見込めないことになります。

思うのですが、我が家では現在余剰電力を 11円/1kWhで売電している一方、深夜電力を中心に15.12円で買電しています。 ところが12月でいうと、1kWhあたり約12円の燃料費調整額が付加されていますから、深夜電力でもその単価は27.04円、昼間だと42.59円になります。

この差額はどこに行っているのでしょう?11円で買った電気を誰かがピーク時間で42.59円で売っているのです。太陽光発電をしている家庭ではもう売電する意味は全くありません。 安く売って高い電気を買うわけですから。 

ではどうするか? できることはできるだけ売電を少なくすること。具体的には太陽光発電は極力自家消費することにして売電をしないことです。 

蓄電池を装備している家庭は少し話が違いますが、それでも売電してはいけません。夏場のように発電量が全消費電力量より多く、かつその全量を蓄電できる蓄電池容量がある場合の他は極力自家消費し、自家消費しきれない分は蓄電して自家消費をするのです。

蓄電池を装備する時に導入した最適化プログラムは今や全く用をなしていません。特にFIT導入家庭に向いていると宣伝している「経済モード」を使ってはいけません。このモードはできるだけ太陽光発電した電力を売るよう仕組まれているからです。